40~50代女性のこころとからだの調律と美容はり専門、西宮・甲子園・鳴尾 美容・鍼灸サロン ハミングです。
「なんだか、最近疲れやすい」「胃が痛む」「頭痛がする」など、病院へ行くほどでもないけれども具合が悪い状態が続いている、なんてことがありませんか?
意を決して病院で検査をしてもらっても「原因不明」という方は、もしかしたら自律神経の不調があるかも知れません。
目次
自律神経って一体なに?
自律神経は、循環器、消化器、呼吸器などの活動を調整するために、24時間働き続ける神経です。その働きはわたしたちの意思とは無関係ですが、生命維持には欠かせません。体をアクティブにする「交感神経」とリラックスさせる「副交感神経」という2種類の神経が自動的に切り替わり、バランスよく働いています。
【交感神経】
体の働きを活発にする、緊張や興奮をうながす神経。車でいう「アクセル」の役割。
【副交感神経】
体を休ませる、リラックスをうながす神経。車でいう「ブレーキ」の役割。
自律神経のバランスが乱れるとこんな症状が
「交感神経」と「副交感神経」は、交互にシーソーのように働いています。昼間は活動しやすいように「交感神経」が優位に立ち、夜は休息のため「副交感神経」が優位に立ちます。
「アクセル」だけ強くて「ブレーキ」がきかないと事故が起こりますよね。「アクセル」も「ブレーキ」もバランスが大事です。同じように、神経のバランスが崩れると体に不調があらわれます。
【自律神経の乱れで起きやすい不調】
・動悸
・吐き気
・息切れ
・全身の倦怠感
・便秘や下痢
・頭痛
・不整脈
・肩こり
このような症状に悩まされ、病院を訪れてみたものの、原因がイマイチはっきりしないこともよくあります。不調の原因が判明しない場合、「自律神経失調症」といわれることがありますが、「自律神経失調症」とは専門的な病名ではなく、「自律神経の乱れが関係していそうな症状」の総称です。
また自律神経失調症から、次のような病気につながる可能性があるともいわれています。
・神経性胃炎
・過敏性大腸症候群
・メニエール病
・過呼吸症候群
「単なる不調」だとか「気のせい」で片づけてしまわず、早期に対処することが自律神経失調症には大切です。
自律神経を乱す元凶はストレスや生活習慣の乱れ
自律神経のバランスが乱れる原因としては、過剰なストレスと生活習慣の乱れの2つがあげられます。
1. ストレス
人が生きていく上で、ストレスが全くないという状態はあり得ないですよね。むしろ適度なストレスは必要です。適度なストレスは現状を改善しようという気持ちにつながり、生活の満足度を向上させるからです。
しかし、過度なストレスは体にはよくありません。交感神経の出番が多くなり、「アクセル」が踏みっぱなしの状態になります。体が休息をとれず、疲労やダメージから十分に回復できなくなってしまいます。
ストレスの原因は、人間関係や仕事のプレッシャーなどの精神的なものから、音、光、温度などの環境的なもの、また季節の変化や天気などと多岐にわたります。
2. 生活習慣の乱れ
人間の体には「体内時計」と呼ばれる生体リズムがあり、一定のリズムに従って動いています。慢性的な寝不足や昼と夜の逆転、食生活の乱れなど、不規則な生活が続くと、生体リズムが崩れ、自律神経のバランスを乱す原因になります。
自律神経の不調 どうして女性に多い?
自律神経失調症は、男性よりも女性に多いといわれています。なぜでしょうか?
それは女性ホルモンの働きと関係しています。
女性ホルモン分泌の指令は、脳下垂体から出ています。そして自律神経をコントロールする脳の部位は視床下部です。この2つは位置的に近く、視床下部が脳下垂体をコントロールしているため、女性ホルモンのバランスが乱れると、連鎖して自律神経も不調をきたします。
また、女性は月経や妊娠・出産、閉経など女性ホルモンが変化する機会が非常に多いために、自律神経系のバランスにも大きく影響を及ぼします。
さらに「女性は男性とくらべてセロトニンの分泌が少ない」なんて話もあります。セロトニンとは不安感を抑え、幸せな気分になる脳内物質。「幸せホルモン」なんて呼ばれることもあります。女性は男性に比べ、このセロトニンの分泌が少なく、不安やイライラを感じやすいのだそうです。
自律神経失調症と更年期の症状はなにがちがう?
女性の体は、個人差はありますが50歳前後(45歳~55歳)の年齢で閉経を迎えます。この閉経の時期をはさんだ前後10年間を更年期といいます。
更年期にあらわれる症状は、疲労感や、倦怠感、めまいや頭痛、不安感など、自律神経失調症とよく似ています。
実は、正確に「ココが違う!」ということは難しいのです。更年期は女性ホルモンが大きく変化する時期で、自律神経に影響を与えるためです。
更年期に感じるストレスが原因で自律神経失調症になる、なんてパターンもあります。自分を悩ます不調が「更年期障害」なのか、「自律神経失調症」なのか、は年齢を目安に考えるのもひとつの案ですね。
自分でできる生活改善ポイント
まずは過剰なストレスを減らし、リラックスタイムを増やすこと。生活習慣を見直すことから始めてみましょう!
【生活のリズムを整える】
おおよその起床時間と就寝時間、食事の時間を決め、それに合った生活を心がけましょう。
【自分のサイクルを知る】
自分の気持ちの移り変わりに敏感になりましょう。生理によって調子が悪くなる人はその時期は注意しておき、無理をせず自分をいたわりましょう。
【きちんと食事をとる】
1日3回、バランスのよい食事を心がけましょう。ストレスに負けない体にはたんぱく質、ビタミン、ミネラルが大切!
【しっかり睡眠をとり、疲れを残さない】
質の良い睡眠は疲れをとり、活力をチャージしてくれます。夜10時から深夜2時は、疲れやストレスを一掃するための黄金の時間。十分な睡眠時間が確保できるよう、ゆとりをもった行動を。
【ストレスをためない】
精神的なストレスをためこまないように!つらいときは一人で抱え込まず、誰かに相談するのもよい方法です。ものごとを悲観的にとらえないように、気長に考えたり、気楽に考えたりするようにして、ストレスの発散方法と付き合い方をみつけてくださいね。
【太陽を浴びる】
朝の太陽の光は心と体に元気を与えてくれます。日光浴は「幸せホルモン」セロトニンの分泌を活性化しますよ。
【仕事のスタイルを見直す】
残業が多すぎたり、夜勤があったりしませんか?健康のために仕事のスタイルを見直しましょう。
【適度な運動をする】
自分のペースでできるウォーキングなどがおすすめです。運動不足解消だけでなく、歩くことで感情が整理され、心のバランスが整います。定期的な運動は生活リズムを整えるのにも役立ちます。
【自分の好きなものをみつける】
自分が何を好きかに敏感になれていますか?好きな音楽を聴いたり、好きな本を読んだり、自分を元気にする方法をみつけましょう。
【意識してリラックスタイムを作る】
10分程度でかまいません。「ちょっと一息」「ちょっと横になる」など、一人で何も考えず、ボーっとする時間を持ってください。緊張をゆるめる時間は、自律神経を整えます。
自律神経をととのえるのは東洋医学の得意分野
先に書いた通り、「自律神経失調症」は病名ではありません。「不調だけど明確な原因はわからない状態」です。
東洋医学にはその状態を表すことばがあります。それは「未病(みびょう)」。
一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
東洋医学はこの「未病」が得意です。病気に直接アプローチする西洋医学とは違い、東洋医学は不調を内側から、根本的な改善に導くことを目指しています。
「自律神経失調症」と診断されたら、まずは不規則な生活習慣や、ストレスとなっている環境の見直しが最優先。それでも症状がよくならない場合は、東洋医学も選択肢に入れてくださいね。
福原からのアドバイス
自律神経のバランスを整えるには、睡眠・食事・家事・仕事・休息の生活のバランスを規則正しいものにすることがいちばんの近道です。自律神経失調症の不調としてあらわれたのは、あなたの心と体からの大切なサインかもしれません。「気のせいだ」とか「このくらいなら…」と我慢せず、しっかり不調と向きあうことが大切ですね。
ハミングでは、おひとりおひとりの生活スタイルや食事などに合わせたアドバイスで、あなたの毎日が健康的になるお手伝いをしています。自律神経失調症に焦りは禁物。ゆっくりじっくり取り組みましょう!